提訴1周年記念シンポジウム (1)

更新:2017/06/29

 6月23日、第5回口頭弁論のあと、衆議院第一議員会館でストップ・リニア!訴訟1周年記念シンポジウム「絶対にリニア新幹線はつくらせない」がありました。シンポジウムの様子がYoutubeの動画で見れます。

20170623 UPLAN 斎藤貴男「暴走するリニア新幹線」他

 会場で「飯田リニア通信 2017年6月23日便」を配布しました。

 以下は、原告団、副団長の原重雄さんによる開会の挨拶です。

開会の挨拶

 原告副団長の東濃リニアを考える会の原重雄です。岐阜県の田舎で活動していますので、東京・神奈川・山梨などの東京近郊のグループの皆様方には、大変お世話になっていることを御礼申し上げます。

 本日は「第5回口頭弁論」に引き続き「ストップ・リニア!訴訟 1周年記念講演会&シンポジウム」に多くの原告・サポーター・支援者の皆様に参加していただき有難うございます。

 私はJR東海の社員でした。JR東海は発足当時から、3大プロジェクトの推進を社内誌などで、大々的に掲げました。そのプロジェクトとは、名古屋駅ビルの建設、品川新駅の建設、そして品川駅と名古屋駅の間にリニア新幹線を建設するというものです。

 ご存知の通り、東海道新幹線の品川駅と名古屋駅のツインタワーは完成しました。JR発足当時、副社長であった葛西氏は、社長・会長を経て、名誉会長になりましたが、いまだに実権を握り、3大プロジェクトの完遂、リニア中央新幹線を建設するために遮二無二に狂奔しています。

 JR東海は最近「経営理念」を変えたそうであります。これまでは、(1)健全な経営による世の中への貢献 (2)近代的で愛され親しまれ信頼されるサービスの提供 (3)明るくさわやかで活力のある社風の樹立 でありましたが、今では「日本の大動脈と社会基盤の発展に貢献する」の1項目だけになったそうであります。健全な経営、信頼されるさるサービスの提供、明るい社風をかなぐり捨てて、リニア建設に向かうという事でしょうか。

 リニア問題に関心のない人にも、色々と説明すると、よく理解していただけます。しかしその時の素朴な疑問として、「JR東海は、そこまでして何故、リニア新幹線を建設する必要があるのか?」と聞かれます。その時に私は、葛西名誉会長の野望であると言うと、首をかしげなからも、納得してくれます。葛西氏は1940年生まれ、今年77歳、日本人男性の平均寿命まで残すところ4年、いつまで独裁体制を続けられるのでしょうか?

 先日、安倍政権は参院本会議で「共謀罪」を禁じ手を使って強行成立させました。憲法9条の改悪も目論んでいます。この安倍首相と葛西名誉会長は親密であり、頻繁に会っているという事であります。この二人の野望を粉砕することが、正に日本の未来のためになると思います。

 「ストップ・リニア!訴訟」は、今日まで5回の口頭弁論が行われました。来年1月まで裁判期日は決まっており、各地の問題点を意見陳述する予定です。

 裁判の中で、リニア中央新幹線に全国新幹線鉄道整備法の適用するのは違法ではないか、鉄道事業法を適用すべきではないか、杜撰な環境アセスメントは違法ではないか等々の問題点について主張していく予定です。

 この裁判に勝利するためには、多くの沿線住民をはじめとする世論に訴えていく必要があります。そのために「リニア新幹線訴訟の公正な審理を求める署名」10万人を目標に取り組みを始めました。また近日中に、岩波ブックレットの中央新幹線版をフリージャーナリストの樫田秀樹さんにお願いし出版予定です。

 この1周年記念講演会&シンポジウムを一つの区切りとして、さらに運動を発展させ勝利に結びつけるために、皆様方のご支援とご協力をお願いし開会の挨拶とさせていただきます。

 2017年6月23日 原 重雄